進行中の調査研究

企業行動・職場の変化と労使関係に関する研究

(研究期間)
2010年10月1日~2013年3月31日

(テーマ・目的)
 経済のグローバル化やIT化のもとで、日本の企業経営や労使関係も改革すべきだという議論が提起されて、すでに十数年を経過している。とくに1997年の金融危機以降、企業
 経営は、長期利益から短期利益重視へ、従業員利益から株主利益重視へとシフトし、従来の人件費抑制に加えて、正社員から非正社員への代替が進められた。即戦力という人事政策に伴って賃金制度も成果・業績重視にシフトし、そうした人事政策の変化が、中長期的には企業の生産性や「現場力」にマイナスの影響を与えるとの指摘もなされた。一方、上記の変化は労使関係にも大きな影響を及ぼしており、低下傾向を続ける賃金水準、ますます個別化する労働問題、格差と貧困に直面している非正規雇用問題などに対して、労働組合が十分に対応し切れていないことも指摘されてきた。
 2008年の'リーマン・ショック'は、それまでの企業経営のあり方に改めて見直しを迫ることとなり、従業員重視や企業内訓練重視の傾向を示すデータも紹介されているが、全体としてどういう方向に向かうかは、まったく予断を許さない状況だといえる(連合総研が実施した「イノヴェーションの創出」の研究は、職場における「相乗り」型という特徴を見いだしたが、その将来については今後の研究に委ねられている)。
 労使関係、とくに集団的労使関係の今後のあり方を探っていくには、①企業行動と人事制度、②労働・生産過程と職場集団、③労働者個々人と労働組合、それぞれの分野の分析にとどまらず、相互の連関を捉えていくことが重要になっている。
 本委員会では、1)まず、各分野におけるこれまでの研究成果を整理した上で、企業労使に対するヒアリング、アンケートによって、最近10年間程度の変化について調査する。2)さらに、その実態から問題点を明らかにし、今後の労使関係のあり方、労働組合の職場活動のあり方などについて課題提起を行っていく。

(委員会構成)
検討中