進行中の調査研究

コーポレートガバナンスと労働組合の役割に関する調査研究委員会

(研究期間)
2017年10月~2018年9月

 「コーポレートガバナンス」を巡る近年の動きは、2015年から東京証券取引所が「コーポレートガバナンス・コード」(以下、『コード』という。)の運用を開始している。コードの基本原則では、「会社の持続的な成長と中長期的な企業価値の創出は、従業員、顧客、取引先、債権者、地域社会をはじめ様々なステークホルダーによるリソースの提供や貢献の結果であることを十分に認識し、これらステークホルダーとの適切な協働に努めるべきである」とされている。連合もコードを踏まえ、労働組合が経営に対してチェック・提言機能を果たすよう促している。
 しかし、コーポレートガバナンスについては、取締役会の機関形態や社外取締役の拡充など株主と会社との関係のみが注目されがちであり、ともすれば「企業は株主だけのものである(株主至上主義)」という認識に陥りやすい。「会社は誰のものか」という問いかけに対しては、多様なステークホルダーを重視した「日本型コーポレートガバナンス」(経営学者の伊丹敬之教授)、「公益資本主義」(投資家の原丈人氏)など、英米型とは異なる日本型の会社のあり方(会社は社会の公器)について提案がされているが、必ずしも主流の考え方になっていない。
 このようななか、最近でも企業不祥事が起こっており、結果的に雇用問題にも影響している。そのため、労働組合の関与を強めることで、本来のコーポレートガバナンスを機能させることが重要な課題となっている。
 以上のような認識のもと、労働組合とコーポレートガバナンスのあり方について、労働組合を対象とする聞きとり調査やアンケート等による活動実態や認識の把握、さらに勤労者を対象とする意識調査(勤労者短観等)を通じ、現状の課題と今後の取組みについて調査研究を行う。

<委員構成>

主 査: 呉  学殊 労働政策研究・研修機構(JILPT)副統括研究員
委 員: 鈴木  誠 愛知学泉大学講師
  南雲 智映 東海学園大学准教授
  村杉 靖男 日本生産性本部 労働研究センター会長
  春田 雄一 連合経済政策局長
     
事務局: 杉山 豊治 連合総研副所長
  麻生 裕子 連合総研主任研究員(主担当)
  飯郷 智子 連合総研主任研究員
  小川 士郎 連合総研主任研究員
  松井 良和 連合総研研究員