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理事長コラム
『時代を見つめる』
古賀 伸明

「オンラインとリアルの適切な選択と組み合わせ」

File.552020年7月16日発行

このコロナ禍で、様々なオンラインが一気に進んでいる。オンライン会議はもちろんのこと、教育面・医療面、そして飲み会まで。最近ではオンラインマラソンに挑戦している人々もいると聞く。そういえば、今年の5月連休には、安倍総理はオンライン帰省を推奨していた。

弊所の月刊誌「DIO」6月号の巻頭言にも記載したように、私にとっていくつかの関係組織でのオンライン会議は日常のこととなった。やっぱりリアルの方が良いが、そうはいっておられない。これまでは、時間と距離の関係で難しかった会議などにも参加できるようになったことは、オンラインのおかげだ。

オンライン飲み会も誘われて何度か参加した。どのケースもいつも会えない人たちとの飲み会であり、海外赴任している人の現地からの参加や、数十年ぶりに顔を合わせた人との会話は、オンラインならではの飲み会であった。

そのオンラインの凄さを目の当たりにしたのは、サザンオールスターズの初めての無観客での有料配信ライブである。このコロナ禍では、ライブを中心としているプロのアーティストの痛手は、計り知れないものがあるだろう。

そんな状態の中でのサザンの無観客の有料ライブ。チケットは3600円。8つの動画配信サービスを通じて配信されたとのこと。その凄さはチケット購入者が約18万人、主催者が発表した推定約50万人の総視聴者数である。

コンサートライブの最大収容人数が日本で一番多い会場は、横浜国際総合競技場(日産スタジアム)で約72000人。ちなみに、東京ドームは約45000人、大阪ドームは約36000人、日本武道館は約15000人、今回のサザンが開いた無観客ライブの会場、横浜アリーナの収容人数は約17000人である。

チケット購入者の約18万人という数が如何に多いかを実感させる。しかも、これまで様々な事情でライブに行くことができなかった人たちが、オンラインだからこそ、ライブに近いものに接することができた。次の企画が成功するかどうかわからないが、オンラインの可能性を拡げたことは間違いない。

オンラインは機会が公平となり、平等な社会を創り出す一つの手法かもしれない。それは時間と距離を克服し、誰もがアクセスできる環境が創り出されるからだ。

ウィズ・コロナ、今ではウィズ・ウイルスの方が適切という人もいるが、この状態を例外的なこととしてとらえず、これからも私たちは働き・暮らしていかなければならないと思う。

オンラインとリアルのそれぞれの良さを分別し、双方を適切に選択しながら組み合わせることによって、これからの社会の新しい姿を模索する時代に入ったことを実感している。

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