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今年度の
調査研究

今年度の調査研究

「良い会社」であることの情報開示と労働者の立場からの責任投資原則促進に関する調査研究

 世界は持続可能な社会つくりに向けて取り組みを強化している。国連が提唱するSDGsには日本政府も推進本部を設置して取り組みを促進しているが、持続可能な発展のために、金融市場や投資分野で国連が提唱する責任投資原則は日本においては大きな広がりがある状況ではない。責任投資原則は機関投資家が「環境(Environment)」、「社会(Social)」、「ガバナンス(Governance)」のいわゆるESGの観点を投資の意思決定に組み込むことを提唱する原則であり、日本でも社会的な認知は徐々に進んでいる。
ESGのうち、ガバナンスについては、会社法改正による委員会等設置会社制度の創設や社外取締役設置要件の厳格化、またスチュワードシップ・コードの導入など、企業の取り組みが進んでいる。また、環境問題についても京都議定書や国連気候変動会議パリ協定などを契機に、環境報告書や統合報告書を作成するなど、企業は取り組みの情報開示を拡大する動きが盛んとなっている。
しかし、ESGのうち、社会(s)のような非財務情報については、多くの指標が乱立する状況下で、企業と投資家が利用する開示の枠組みが確立されていない状況にある。
連合は、2010年に「ワーカーズキャピタル責任投資ガイドライン」を策定し、国際労働運動も社会(s)の情報開示に関して、2017年に「労働者の人権と労働基準を評価するための指針集」を発表しているが、日本社会において、企業における労働や人権に関する情報開示が進み、社会的なモニタリングが一般化することで、学生や労働者が就職するに際してのメルクマールとなることが望まれる。
 「良い会社」であることの情報開示を日本においてどのように進めるか、また、情報開示に伴う具体的な展開として、開示された情報が、労働者の老後生活を支える企業年金基金やGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)、機関投資家などの運用方針に組み込まれ、金融市場や投資分野で「良い会社」が選好され、結果として労働や人権分野での持続可能性が高まることのあり方について調査研究する。

(QUICK-ESG研究所との共同研究)

研究期間

2019年10月~2022年9月

委員構成

主査 水口 剛(高崎経済大学経済学部 教授)
委員 金井 郁(埼玉大学経済学部教授)
   徳田 展子(一般社団法人日本投資顧問業協会 ESG 室長)
   松原 稔(りそなアセットマネジメント株式会社執行役員責任投資部長)
   銭谷 美幸(第一生命ホールディングス株式会社経営企画ユニットフェロー兼第一生命保険(株)運用企画部 フェローエグゼクティブ・サステナブルファイナンス・スぺシャリスト)
   春田 雄一(連合本部経済・社会政策局長)
オブザーバー
   大淵 健(連合本部経済・社会政策部長)
共同事務局(㈱QUICK QUICK ESG 研究所)
   広瀬 悦哉(常務執行役員)
   平井 采花(アナリスト)
   中塚 一徳(リサーチヘッド)
事務局
   藤本 一郎(所長)
   新谷 信幸(事務局長)
   平川 則男(副所長)
   金沢 紀和子(主任研究員)
   石黒 生子(主任研究員 主担当)

その他今年度の研究報告

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