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理事長コラム
『時代を見つめる』

「大きな爪痕」

File.312018年7月31日発行

未曾有の広がりを見せた豪雨被害は、大きな爪痕を残している。

西日本を中心とした記録的な大雨により、土砂災害や川の氾濫が相次ぎ大きな被害となった。報道によると200名を超える方が命を落とし、いまだ行方不明者の捜索が続いている。西日本豪雨を、政府は「激甚災害」とともに、地震以外での指定では初めてとなる、被災者や利益を保全する「特定非常災害」に指定した。加えて、異例なコースをたどった台風12号。

思いもよらぬ災害で人命を奪われた方々に、心からの哀悼の意を表する。そして、この大豪雨によるすべての被災者にお見舞いを申し上げる。さらに、被災地の現場で昼夜を分かたず酷暑の中、懸命に努力している関係者の皆さんに敬意を表する。多くの家屋や住居が失われ、ライフラインの断絶ともあわせて避難所での生活を余儀なくされている被災者への支援を急がなければならない。

近年、過去に経験したことのない豪雨が増えている。気象庁によれば、1日200ミリ以上の大雨が発生する回数は、最悪の場合、今世紀末には20世紀の2倍になるという。間違いなく地球温暖化の要因もあるだろう。気象庁は計算能力を高めたスーパーコンピューターを導入したらしい。予測などの精度向上で、総合的な分析と対策を急ぎ、災害被害をくいとめる役割を果たしてもらいたい。

距離の離れた所で災害が起こった時、「自分には何が出来るのか?」と自問自答する。結局はカンパ以外には何も出来ず、無力感がわきおこってしまうのだが、今回も同様である。しかし、「お見舞いと状況の把握、そして何か出来ることがあれば、すぐ連絡して欲しい」というメールに、数枚の写真とともに、「古賀さん、温かい言葉をかけていただき感謝です。その言葉だけで十分です。仲間に伝えます。この1週間は大洪水で仲間が被害をかなり被っており、精神的物理的ヘルプを老骨に鞭打ってがんばっております。この写真のポニーは、精神的に問題のある子供たちに、癒しの治療として貸し出している一匹で洪水に流されて3日後に発見されました。暗いニュースの中で大変明るいニュースとして紹介されました。若い人たちが、ボランティアとしてこのような活動に参加している事は嬉しいニュースですので紹介させていただきました。大変暑い日が続きますが、健康にご留意され、ますますのご活躍をお祈りいたします」との返信に、多少なりとも救われた気がする。

避難生活が長期化する人たちも多く出る可能性が高い。医療、消防、行政係者の方々とともに全国からボランティアが駆けつけている。被災者にとっては大きな支えになる、ボランティア支援の広がりを期待したい。

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